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地域レポート地域分析

外国人宿泊は「地方分散」が進む——東京・大阪・京都のシェア56.8%へ低下、鳥取は前年比96%増

2026年3月の外国人延べ宿泊者数を都道府県別に分析。三大都市シェアの2年連続低下と地方の高い伸びの中身を国籍別に解説し、今後の見通しを示します。

2026年3月の外国人宿泊 地域分析、三大都市シェア56.8%

訪日客の宿泊は、どの地域へ向かっているのか。2026年3月の外国人延べ宿泊者数は全国計1,250万3,470人泊(前年同月比1.4%減)でしたが、地域別に見ると景色が変わります。東京・大阪・京都のシェアは2年連続で低下し、鳥取・茨城・福島では前年比5割を超える伸びが生じました。

本稿では、増減を国籍別の寄与まで分解し、記事公開時点からの見通しまで整理します。

なお「延べ宿泊者数」は、1人が3泊すれば3人泊と数える指標で、訪問した実人数ではありません。記事執筆時点の最新は2026年3月分です(4月・5月分は2026年7月6日公表予定)。

全国計1,250.3万人泊2026年3月・前年同月比−1.4%
三大都市シェア56.8%東京・大阪・京都の合計構成比
伸び率首位鳥取 +95.6%韓国・台湾の寄与が中心

注目地域の今——北海道・東京・広島・鳥取

注目地域

2026-03の実数・前月比・前年比を同時に評価

北海道

991,600人泊
前月比 -36.6%-573,120人泊前年比 +18.8%+157,150人泊

前年比では全国最大の17万3,870人泊増。一方、前月比は57万3,120人泊減で、冬季ピーク後の反動が大きい地域です。

東京都

4,122,720人泊
前月比 +11.0%+407,420人泊前年比 -7.2%-322,030人泊

実数は全国首位で、前月から40万7,420人泊増加。ただし前年比は28万5,590人泊減で、回復と前年割れが同時に見えます。

広島県

187,700人泊
前月比 +75.7%+80,890人泊前年比 +16.8%+27,030人泊

前月比75.7%増、前年比11.7%増と両方がプラス。小規模地域の高い伸びとは異なり、18万7,700人泊の規模もあります。

鳥取県

18,110人泊
前月比 -12.8%-2,670人泊前年比 +98.1%+8,970人泊

前年比95.6%増で伸び率首位ですが、実数は1万8,110人泊、前月比は12.8%減。年間では拡大した一方、3月単月は減速しました。

全47都道府県ランキング

最初に実数を表示し、前月比と前年比は見出しを開くと確認できます。自地域の順位と、増減を作っている国籍の確認にお使いください。

対象:2026-03/単位:人泊

実数外国人延べ宿泊者数 上位10開閉
1東京都4,122,720人泊
2大阪府1,847,130人泊
3京都府1,136,630人泊
4北海道991,600人泊
5福岡県607,960人泊
6沖縄県439,410人泊
7神奈川県359,600人泊
8愛知県354,070人泊
9千葉県339,600人泊
10広島県187,700人泊
表で見る
順位都道府県数値
1東京都4,122,720人泊
2大阪府1,847,130人泊
3京都府1,136,630人泊
4北海道991,600人泊
5福岡県607,960人泊
6沖縄県439,410人泊
7神奈川県359,600人泊
8愛知県354,070人泊
9千葉県339,600人泊
10広島県187,700人泊
前月比前月からの増加数 上位10開閉
1東京都+407,420人泊(+11.0%)
2京都府+340,500人泊(+42.8%)
3神奈川県+100,290人泊(+38.7%)
4広島県+80,890人泊(+75.7%)
5愛知県+53,480人泊(+17.8%)
6大阪府+47,640人泊(+2.6%)
7石川県+41,300人泊(+38.8%)
8千葉県+30,530人泊(+9.9%)
9熊本県+22,650人泊(+20.9%)
10山梨県+19,220人泊(+12.1%)
表で見る
順位都道府県数値
1東京都+407,420人泊(+11.0%)
2京都府+340,500人泊(+42.8%)
3神奈川県+100,290人泊(+38.7%)
4広島県+80,890人泊(+75.7%)
5愛知県+53,480人泊(+17.8%)
6大阪府+47,640人泊(+2.6%)
7石川県+41,300人泊(+38.8%)
8千葉県+30,530人泊(+9.9%)
9熊本県+22,650人泊(+20.9%)
10山梨県+19,220人泊(+12.1%)
前年同月比前年同月比の伸び率 上位10開閉
1鳥取県+98.1%(+8,970人泊)
2茨城県+58.1%(+13,090人泊)
3福島県+55.6%(+14,980人泊)
4三重県+46.8%(+11,250人泊)
5高知県+42.2%(+5,330人泊)
6青森県+37.2%(+8,240人泊)
7宮城県+36.1%(+24,900人泊)
8長崎県+34.9%(+15,730人泊)
9新潟県+31.6%(+19,700人泊)
10埼玉県+23.5%(+5,350人泊)
表で見る
順位都道府県数値
1鳥取県+98.1%(+8,970人泊)
2茨城県+58.1%(+13,090人泊)
3福島県+55.6%(+14,980人泊)
4三重県+46.8%(+11,250人泊)
5高知県+42.2%(+5,330人泊)
6青森県+37.2%(+8,240人泊)
7宮城県+36.1%(+24,900人泊)
8長崎県+34.9%(+15,730人泊)
9新潟県+31.6%(+19,700人泊)
10埼玉県+23.5%(+5,350人泊)

東京・大阪・京都のシェアは2年連続で低下

2026年3月の上位は東京412万人泊、大阪185万人泊、京都114万人泊で、3都府だけで全国の56.8%を占めます(上位5都道府県で69.6%、上位10で83.1%)。

同じ3月で比べると、3都府の合計構成比は2024年62.3%、2025年59.6%、2026年56.8%と低下してきました。東京都単独でも36.5%→34.8%→33.0%です。3都府がなお過半を占めるものの、比重の低下は2年連続で続いています。

外国人延べ宿泊者数に占める東京・大阪・京都の構成比(各年3月)
2024年
62.3%
2025年
59.6%
2026年
56.8%

2月→3月は「雪の北海道」から「都市・周遊」へ

全国計は2月から1.6%増にとどまりましたが、内訳は大きく入れ替わりました。東京・京都・神奈川・広島が増え、北海道が大きく減っています。

2026年2月から3月の外国人延べ宿泊者数の増減
北海道
−57.3万人泊
東京都
+40.7万人泊
京都府
+34.1万人泊
神奈川県
+10.0万人泊
広島県
+8.1万人泊
減少増加

国籍別に分解すると、増加側は米国の寄与が大きく、東京で32万人泊、京都で15.4万人泊の増加でした。北海道の減少は中国20.7万人泊、韓国10.8万人泊、米国6.6万人泊が中心です。2月の雪・旧正月期に強い北海道から、3月に東京・京都を軸とした都市・周遊型の滞在へ比重が移ったと推測できますが、個々の旅行目的は宿泊統計から確認できないため、季節要因は推論です。

鳥取・茨城・福島は前年比5割超——立役者は韓国・台湾

注目地域の外国人延べ宿泊者数・前年同月比(2026年3月)
鳥取県
+95.6%
茨城県
+74.5%
福島県
+55.3%
宮城県
+44.5%
北海道
+21.3%

伸び率首位の鳥取(95.6%増)は実数1万8,110人泊。増加8,850人泊のうち韓国3,680人泊、台湾3,120人泊で、7割近くを近距離2市場が占めます。茨城は74.5%増(中国・韓国・米国で計8,300人泊増)、福島は55.3%増で台湾だけで1万5,790人泊増えました。

増加数の首位は北海道の17万3,870人泊増で、台湾6.8万人泊、インドネシア1.9万人泊、香港1.7万人泊が伸びています。小さい規模から高い伸びが生じる地域と、大きな規模を伴って増える地域が併存しています。

なお全国計は前年同月比1.4%減で、東京28.6万人泊減、京都17.8万人泊減でした。三大都市の比重低下と一部地方の増加が同時に進んだ3月です。

今後の見通し

宿泊統計の最新は3月分で、本稿の公開時点(2026年7月上旬)とは期間が空いています。4月・5月分は2026年7月6日に公表予定のため、以下は公表前時点での当サイトの見通しです。

第一に、三大都市シェアの低下(2年連続)が4月以降も続くかが最大の確認点です。鳥取・茨城・福島などの伸びは韓国・台湾の寄与が中心で、両市場は5月の訪日全体でも過去最高を更新しています(5月の訪日外客数レポート参照)。送客源となる市場が伸び続けている以上、地方の宿泊の増勢は当面続く可能性が高いとみています。

第二に、中国市場の影響です。訪日全体では中国が2025年12月以降、前年比45〜61%減で推移し、5月は60.4%減でした。本稿でも2〜3月の北海道で中国の宿泊減少(20.7万人泊減)が確認されており、中国比率が高かった地域では4月以降も前年割れ要因として残る見込みです。

なお、これらは公開データに基づく当サイトの見立てであり、4月・5月分の公表後に地域レポートの続報で検証します。地域別の実績はダッシュボードの国×地域で確認できます。

次に確認する数字

  • 4月・5月分の宿泊統計(2026年7月6日公表予定)で地方分散の傾向が続くか
  • 自地域の増減を構成する国・地域別の寄与
  • 訪日全体の市場構成の変化(中国6割減・19市場過去最高):2026年5月の訪日外客数レポート

算定方法

都道府県別の数値は、観光庁「宿泊旅行統計調査」(参考第1表 国籍別×都道府県別 外国人延べ宿泊者数)の2026年3月分から算出しました。「実数」は人泊の多い順、「前月比」は2026年2月からの増加数順、「前年同月比」は2025年3月からの増加率順です。国籍別寄与は、各都道府県・各国籍の同期間の人泊差を用いています。集計表の「その他」は、調査表上の区分として扱いました。

宿泊統計は速報値であり、今後の確定・改定により本文とグラフの数値が変わる場合があります。当サイトが公式統計を加工・集計しています。

出典・注記 出典:観光庁「宿泊旅行統計調査」(2026年3月・外国人延べ宿泊者数)。当サイトが国・地域別、年月別に加工・集計して作成。掲載値は推計値または暫定値を含み、後日改定される場合があります。本稿の見解部分は当サイト独自の分析です。

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